欲望は努力のモチベーションであり、その結果得たものは享受して当たり前であり、さらにどれだけ享受しても上には上があり、もっともっと上を目指したい、目指さなければいけないと思っていたのです。会社においても、暮らしにおいても。今にして思えば、それは降りようにも降りられない列車でした。というか、降りようなんて考えたこともなかったのです。なんで降りなきゃいけないのか。こんなにキラキラした生活をしているのに。


위만 바라보고 욕망을 추구하며 살아온 날들을 떠올리면서 내릴래야 내릴 수 없는 열차였다고 말한다. - P36

クローゼットはパンパンで、新たな洋服が入る隙間はすでにない。それを無理やり、同じハンガーに2つの洋服をつり下げたり、すでにぎゅうぎゅう詰めの箱にセーターを押し込んだりしていると、大喜びで買ったものの何年も袖を通していない洋服がいやでも目につく。それが何? と心は強気を装おうとしますが、自分で自分をごまかすことはできません。それは、確かに間違いなく、苦痛だったのです。



시즌이 바뀌면 산더미처럼 옷을 사다 걸어놓고 입지 않는 경우가 많았다. 그런 자신이 싫고 고통이었으면서도 쇼핑을 멈출 수 없었다. - P38

で、そんな欲望全開の暮らしをしていた私が人生の折り返し地点に立ち、リアルな老後を想像してみたわけです。収入の激減という現実を前に、欲しい服も靴も買えず、優雅な旅行にも行けず、ごちそうもガマンする……。「ないないづくし」です。楽しいことなんてあるんでしょうか。何をしても「昔だったらこんなことはなかったのに」なんてことばっかり考えてしまいそうです。要するに、このままの状態でズルズルぼんやり人生を折り返してしまったら、相当にヤバイことになるんじゃないか。

그렇게 사치스런 나날을 살아가던 그녀가 인생의 반환점을 맞이하여 노후를 상상하며 이대로 살다가는 안되겠다는 마음의 변화를 하게 된다.

- P39

これは……よくよく考えれば地獄への道です!
根本的に考え方を変えなければダメだと思いました。なぜなら、同じことを追い求めていては、お金がなくなった時、「我慢」をしなければならなくなるからです。我慢は一定の時間なら何とか継続することができるでしょうが、所詮は感情に無理やりフタをする行為です。一生という長いレベルで続けることはできないし、いやいや、できないという以上に、そもそも絶対そんなことやりたくありません!
そうではなくて、お金がなくてもハッピーだよね、という「何か」はないものか。いやもっと言うなら、お金がない方がハッピーだよね、という何か。それを探さねばならぬ。探すだけでなく、着実に身につけなければならぬ。先輩へのイヤミが、いつの間にかそんな決意へと転化していたのです。


근본적으로 사고방식을 바꾸기로 결심한다. 돈이 없어도 행복할 수 있는 방법이 없을까, 연구한다. 그리고 그것을 착실히 배우기로. 자신이 선배에게 했던 이야미(듣기 싫은 말)가 이제 자신을 되돌아보며 반성하는 계기가 되었다.

- P41

好きな場所。とは言え、歳を重ねて再びそこへ舞い戻るとはまったく考えていなかった。「一旗上げるぜ」と田舎を飛び出して都会へ出て行った若者が夢破れ再び元の田舎へ戻っていくような、そんな哀感が心をよぎったことは恥ずかしながら否定できない。まあ行けと言われればもちろん行きますよ。でもなんで私かなあ。まあ確かに優秀な社員でもないし、そのくせ言いたいことは言う生意気人間だったからなあ~。偉い人から「お前は不満分子だから」と顔を歪めて言われたこともあったなあ。それとも、これって……差別? という例の悪魔のささやきも聞こえてくる。



인생의 전환점을 목전에 둔 38세에 시코쿠 다카마쓰 총국으로 발령이 나자, 아닌 밤중에 홍두깨 같은 기분이 된다. 하필이면 내가 가야 하나, 이건 차별? 일까 악마의 속삭임도 들려온다... - P46

さらに農家のおばちゃんが作った寿司やらこんにゃくやらぼたもちやらも脈略なく並ぶ。ワイルドである。面白い。そして何よりこんな場所は都会ではありえないというのが嬉しかった。山盛りの野菜を手に、必要以上に鼻息荒く帰宅。


시코쿠 다카마쓰에 있는 시골에는 놀만한 장소가 없었는데 농산물 직매소를 처음 가게 되었고 많은 양의 야채를 사가지고 집으로 돌아왔다.

전처럼 돈을 쓸 일이 없었고 시골에서 살아가는 방법을 배운다. - P51

つまり直売所は私にとって、お金がなくても楽しめる場所であったばかりか、「ない」ことの方が「ある」ことよりむしろ豊かなんじゃないかという、それまでまったく考えたこともない発想の転換を迫る場所となったのだ。思いがけない場所で、何かが見つかりつつあった。


도시의 슈퍼에는 4계절 모두 채소를 쉽게 살수 있지만 시골의 농산물 매장에는 제철이 되어야 나오는 채소도 있다는 걸 알게 된다. 그리고 ‘없는‘ 것이 ‘있는‘ 것보다 풍요로운 삶이 아닌가 깨닫기 시작한다. 발상의 전환!! - P54


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